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建築と皮膚

皮膚は常に、何かに触り、触れる際にいろんな細菌や外的から身を守り、体の中の水分を外部にとられないように進化してきました。 進化とは、少しの変化と、その変化のおかげで生き残ったから持ちえた能力ではないかと考えます。
昆虫などは、体が小さいので、体の水分がなくなるとすぐに死んでしまいます。その水分を守るために、クチクラという固い物質で、体の中の水分を守っています。 魚は水分を奪われる必要がないのですが、体に細菌が入ってこないように体の周りにヌルヌルした層があるのですが、実はヌルヌルには殺菌作用があるとのこと。 人間の皮膚もまだまだ分からないことが、多いようで、皮膚に出来た傷を修復する際、ある色の照明を当てることで、回復力が上がったり、下がったりするとのこと。 光もそうですが、匂いや、音、味などでも皮膚の回復力が変わるそうです。
建物の外壁や屋根と呼ばれる外皮も、生物の皮膚に見習う点がかなりあると思います。
そう考えると、我々はまだまだ物を知らず、わかった気になって常識だからと物事を進めているのだと気づかされます。 常に、なぜなのかという疑問を大切にして、自然の摂理を利用し、建物(人間の巣)を作っていくことは、とても大切なことだと思ます。 特に物をつくるという行為については、考える人や作り手の考え方により、見た目が同じだったとしても、月とスッポンくらいの差があることを モノづくりの世界で沢山みてきました。 常に考え続けることは、物をづくりをし、届ける人の責任です。
昨今のコロナ禍でも、経済優先で行ってきた世の中が、破綻してきているように見えます。 本当に人間にとって何が大切か、それを生かしてくれる自然という環境に何が大切か考える時が来ているのだと思います。
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