フナハシホイクショ
自然の中の不思議から好奇心の種が生まれ、好奇心から知性を磨く、そんな気づきを誘発させ、自然の山にある動物の巣のような建物を目指した。 配置は、グランドを利用できるように、細長い形とし、雨を受ける南の水盤は、春と秋は光を反射し、天井に光の陰影を映し、夏は日差しを反射し避け、冬は雪が積もり、雪山となり子供達のスキー場になることを願った。 ただし、冬は雪で窓が隠れてしまうので、北側の屋根一面に天窓を設け、冬の日も柔らかな光が降り注ぐ。北の水盤は、夏だけ水を溜め、風が水盤を通り人工的なクーラーとなる。この建物は軒が低い為、グランドに出る際、 出入口の部分だけ地面より低くし、子供の目線が動物の目線となることで、物の見方が変わる事を願っている。また、玄関を東に設け、朝日と共に光が入り、その光を受ける壁に反射する素材を設ける事で、室内を明るくする。 そんな光や水、雪、風、時間など気づきを誘発しながら、建物のコストを落とす側面もある。南北の壁を屋根と兼ねコストを落とし、工期も短くするよう考え、基礎工事の際にでる残土も利用し、建物の南にコナラの木を植え、 秋に木の実が落ち、それを拾って子供が何か作るのも楽しい行事になるのではないかと考えた。